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日経記事;『ホンダ、インドにエンジン工場 新興国で巻き返し』に関する考察

2012年 09月 16日 Business 山本 雅暁

皆様、

おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月16非g付の日経新聞に、『ホンダ、インドにエンジン工場 新興国で巻き返し 300億円を投資 』 のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ホンダは新興国で攻勢をかける。インドに300億円程度を投じてディーゼルエンジン工場を新設し、2013年に稼働。需要が高まるディーゼル車の生産を始める。

ブラジルには現地専用の小型車を投入し、新工場を建設する。ホンダは北米に軸足を置いてきたため、新興国展開に出遅れた。拡大が見込めるインド、ブラジルで生産体制を拡充し、巻き返しを図る。

自動車市場は金融危機後に一変し、新興国が先進国を逆転した。新興国で先行した日産自動車や韓国・現代自動車などが躍進する一方、ホンダはここ数年、世界シェアを落としていた。

中国で現地向けの車を開発する方針を打ち出したのに続き、インド、ブラジルでも反転攻勢に出る。

インドではラジャスタン州にある第2工場の敷地内に新たにエンジン工場を建設する。新興国専用に開発した排気量1500ccのディーゼルエンジンを生産。ウッタルプラデシュ州の第1工場で生産する小型車「シティ」やアジア専用車「ブリオ」に搭載する。

第2工場は08年に完成したが、金融危機を受け車両組み立てラインは休止し、部品の生産にとどめている。年産能力10万台の第1工場をフル生産に引き上げたうえで第2工場の車両生産を開始し、インドの生産能力を年16万台に増強する。

インドの自動車市場は世界6位の規模で、ディーゼル車が新車販売の半分を占める。これまでホンダはガソリン車しか生産しておらず、販売が低迷する一因となっていた。ディーゼル車の投入で13年の販売台数を11年の2倍以上の十数万台に増やし、第2工場の稼働率を高める。

ブラジルには現地専用の小型車を新たに投入する。従来は日本や北米向けに開発した車をそのまま販売していたが、「フィット」をベースにしたより低価格の小型車を13年にも発売する。

新工場も建設する。セダン「シビック」などを生産する既存工場の生産能力は年12万台。現在、3交代体制を敷いており増産余地は乏しい。

年産10万台程度の新工場を建設する方針で、用地の調査に着手。15年にも稼働させる方針だ。投資額は300億円程度になる見通し。

新興国に出遅れたホンダは北米を向いたクルマ造りを大幅に転換。世界6極に分かれた拠点で、現地に合った仕様に造り込む体制に移行している。

成長が見込めるインド、ブラジルで現地仕様車を投入するとともに、生産体制を増強し、成長軌道を取り戻す考えだ。』

国内自動車メーカーの中で、ホンダはトヨタや日産自などに比べて新興国市場対応が遅れていた印象がありました。

ホンダは、国内及び北米市場ではハイブリッド車(HV)を含めて存在感がありますが、新興国では海外勢を含めた競合他社に比べて市場開拓が進んでいませんでした。

新興国市場への対応は、独フォルクスワーゲン(VW)米GMが先行して行い、中国や中南米で売上を拡大してきました。

国内勢では、日産自が最も早く対応しました。中国市場では、国内勢の中で、日産自が最も高いシェアを持っています。

現在、トヨタが中国での現地展開を強化しており、売上を伸ばしつつあります。

新興国市場や新・新興国市場で売上を伸ばすためには、基本的なやり方があります。それは、現地仕様にあった、機能・性能・価格を持った商品を提供することです。

自動車や家電商品などに共通な条件となっています。

以前は、国内や欧米市場向けに開発した商品をそのまま、新興国市場で販売したり、多少安くして売る方法が一般的でした。

市場が小さいうちはそのやり方が通用しましたが、市場が大きくなるにつれて、現地顧客・市場に合致した商品を出さないと大きく売れない状況になってきました。

自動車企業では、VWやGMがそれに気づいて対応しました。国内勢では、スズキがインドで長期間現地仕様にあった小型車を開発・製造していますのは、例外的なことでした。

国内勢の中で現地対応が最も遅れていた企業の一つがホンダでした。ホンダは上記しました様に、国内と北米市場が主要マーケットであったため、新興国市場対応が出遅れた形になっていました。

本日の記事は、ホンダがインドとブラジル市場への対応を強化することを書いています。インド市場では、ディーゼル車の生産を始めます。

インドでは、燃料代の安いディーゼル車の需要が大きく、欧州市場と同じように、当該エンジン車が半分強の需要を占めています。

今まで、ホンダはガソリンエンジン車をインド市場で販売してきました。インド内にディーゼルエンジン工場を作り、当該エンジン車の生産数量を大幅に増やすとのこと。

ホンダらしいやり方で、低燃費で且つ独自性を出していけば、インド市場で大きく売上を伸ばせる可能性があります。

インドの現地仕様にあった車の開発がポイントです。

ホンダは、ブラジル市場でも「フィット」をベースにしたより低価格の現地仕様の小型車として2013年にも発売するとのこと。

ホンダの巻き返し策と今後の事業展開に注目していきます。

現在の国内家電メーカーは、韓国や中国勢との競争で厳しい状況に置かれています。今後の勝ち残り策の一つが、新興国や新・新興国市場への対応になります。

現地仕様にあった家電商品を開発して現地生産しながら売っていくやり方が基本となります。パナソニックは、一部市場で既にこのやり方を行っています。

国内メーカーの環境対応した商品の性能は、高く評価されています。低燃費や低消費電力などの機能を盛り込んで低価格で提供することが、勝ち組になるポイントの一つです。

国内メーカーが創意と工夫で新興国や新・新興国市場に切り込んでいくことを大いに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

タグ: 日経
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